
専門: 進化生理学、ゲノム遺伝学
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研究内容:
─ 環境変化に適応した生物の特性、ヒトの特性を支える遺伝的基盤について ─
科学・技術の発達により空前の繁栄を謳歌した人間は現在様々な問題に直面している。このような問題の根本原因のひとつには「人間」が自分自身の生物としての存在を十分認識していないことに起因する。生物としての存在を認識するためには、「人間」が自然界のなかでどのように進化してきたかを知ることが肝要である。一方形態や生理などの表現型進化の多くは、その時その時の環境に適応した個体が子孫を残し、生き残ること(「自然選択」)により進められてきた。「人間」の存在もその様な自然選択の結果であるといえる。つまり私たちの存在は現在の環境に適応したものであり、その意味で私たちのゲノムの中には特異的な環境適応の様子が描かれている。このような環境適応をゲノムレベルで明らかにし、「生物としての人間」とは何か明らかにすることを目指す。現在までに取り組んでいる課題は
- 環境適応や環境応答関連遺伝子(免疫関連や、感覚受容体遺伝子)の多様性と起原を探る。
- 環境適応や環境応答関連遺伝子の種間での発現量の相違と種の特異性との関連を探る。
- ヒトの精神活動の基盤となる遺伝子の進化を探る。
- ヒト特異的偽遺伝子(機能を失った遺伝子)のヒト進化への影響を探る。

代表的な論文・著書など
- Kim H, Satta Y. (2008) Population genetic analysis of N-acylsphingosine amidohydrolase gene associated with mental activity in humans. Genetics (in press)
- Sawai H, Go Y, Satta Y. (2008) Biological implication for loss of function at Major Histocompatibility Complex loci. Immunogenetics (in press)
- 郷 康広,颯田葉子 (2006) 「五感の遺伝子から見たヒトの進化」日経サイエンス36巻3号,32-41.
- 颯田葉子, 斎藤成也 (2006) 「遺伝子から見たヒトの進化」シリーズ進化学第5巻ヒトの進化、岩波書店