大西 勇喜謙 助教

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科学哲学

今日,科学技術は私たちの生活のあらゆる側面に大きな影響を及ぼしています。それは私たちに多大な恩恵をもたらす一方,新たな科学技術の登場により,これまでにはなかったような災害や倫理的課題が生じることもあります。そのため,科学と社会との関係は様々な側面から,様々な分野の知見を用いて盛んに論じられてきました。科学哲学もそうした諸分野のひとつです。

「科学と社会」との関係を十分に理解しようとすれば,まずは「科学とはいかなるものか」ということをより深く理解する必要があるでしょう。例えば,科学のどのような特徴が,それを特別なものたらしめ,「疑似科学」などとよばれるその他の活動から区別するのでしょうか。あるいはまた,科学とは,社会的価値の影響を受けない営みなのでしょうか。個々の科学者が特定の社会的・文化的背景の中で研究を行なっているにもかかわらず,もしそれらの影響を受けないとすれば,それはどのようにして可能になっているのでしょうか。もし受けるとすれば,そのことは科学の権威や合理性を損なうことになるのでしょうか。こういった問題は,科学哲学で論じられてきたものです。

この分野での私自身の関心は,主に科学的知識の分析にあります。中でも,「科学的実在論論争」とよばれる論争(観察不可能な事柄も含めて,科学理論が世界について述べることの近似的真理性をめぐる論争)について研究し,認識論(知識論,認知的正当化論,あるいは認知的保証論)における様々な理論を本論争へ適用する試みを行なってきました。関連して,いわゆる「データのモデル」といわれるものと生データとの関係など,科学的表象(科学理論が世界をどのように表象しているか)に関する諸問題にも関心があります。

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代表的な論文、著書等

  1. 大西勇喜謙.「認識論的観点からの実在論論争」,『科学哲学』44号,pp. 65-81,2012年2月
  2. 大西勇喜謙.「調和主義的観点からの実在論論争」,『科学哲学科学史研究』 第6号,pp. 39-59,2012年2月.
  3. 大西勇喜謙.「実在論論争の舞台を考える −−Van Fraassen の主意主義的認識論の検討を中心に―」,『科学哲学科学史研究』 第4号,pp.65-83, 2010年2月.
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