伊藤 憲二 准教授

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科学史

一般に「科学・技術」と呼ばれているものは、社会と相互作用しながら発展する人間の社会的・文化的営為の産物です。社会的文化的基盤が無ければ科学・技術の研究活動は成り立ち得ず、逆に科学・技術の成果は社会に対して大きな影響を及ぼします。科学技術史・科学技術社会論という分野は、このような社会的現象としての科学技術自体を研究の対象とする学問です。私は特に次の4 つをテーマとしています:

1.科学的知識の文化を超えた伝播
2.科学の担い手の再生産
3.科学研究の場所の機能
4.科学の担い手と一般市民との間の関係

これらのテーマ以外でも、科学技術史および科学技術社会論全般の研究関心をもつ大学院生を受け入れます。本専攻では生物系の研究者と接触する機会が多く、その分野の研究の実際についての理解を深められる利点がありますが、他方で、キャンパスに人文社会系の隣接分野の研究者が少なく、図書館が貧弱で、都内からやや距離があることなどが大学院生にとって障害になるでしょう。また、生物学の大学院生が多数なので、必修の授業などでも、生物学分野の大学院生を主に念頭にしたカリキュラムになっている部分がかなりあり、科学技術史や科学技術社会論の大学院生にとって最適なカリキュラムになっているとは言えません。これは言うまでもないことですが、他の多くの分野と同様、この分野で博士号を取得しても、教員・研究者の職はほとんどなく、進学には覚悟が必要です。この分野で研究者としての訓練を受けるには理工系の学問についてのある程度の理解、人文社会系の諸分野についての素養に加え、日本語・外国語(特に英語)の高度な読解執筆能力を要することも考慮すべきです。

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代表的な論文、著書等

  1. Kenji Ito, “La science « occidentale » sous la restauration Meiji: Mimétisme ou appropriation intelligente?”, pp. 346-365 in Kapil Raj et Otto Sibum, eds., Histoire des sciences et des savoirs, t. 2: Modernité et globalization, Seuil, 2015.
  2. 伊藤憲二「研究における物質的なものと非物質的なもの―日本の学問史からの視座」『思想』(1090)、2015年、34-52.
  3. Kenji Ito, “Superposing Dynamos and Electrons: Electrical Engineering and Quantum Physics in the Case of Nishina Yoshio,” pp. 183-208, in Shaul Katzir, Christoph Lehner and Jürgen Renn, eds., Traditions and Transformations in the History of Quantum Physics, Berlin: Edition Open Access, 2013: 183-208.
  4. Kenji Ito, “Vor Astro Boy,” Technikgeschichte 77, 2010: 353-372.
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