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研究室ウェブサイト: https://sites.google.com/site/sokendaisasaki/
主に感染したのちに表面抗原を次々と「脱ぎ変える」という巧妙な戦略によって、免疫系の攻撃から逃れます。このような病原体の流行と進化を予測するために、感染個体のなかでのウイルスの表面抗原の進化と免疫応答の数理モデル化が必要になります。下図は数理モデルのシミュレーションにおいて、宿主体内でウイルスの新しい抗原型がどんどん枝分かれして出現する様子(系統樹)を表します。
このようなモデルを使って、免疫不全が起こるための多様性閾値、毒性の進化、進化速度、最適突然変異率、ワクチンや薬剤の効果などを評価したり、流行予測を行うなどの研究をしています。このほか、 宿主体内での病原体の増殖戦略、性の数の進化、性と組み換えの進化、環境変動下の両賭戦略と遺伝的多様性、表現型可塑性の進化、病原体と宿主の軍拡共進化、適応度地形と突然変異率進化、有限集団における協力行動の進化、空間ネットワークと病原体の毒性、デング熱ウイルス抗原型共存、ミューラー擬態の空間モザイク分布、共進化サイクルの地理的非同調、同所的種分化とニッチ分割、制限酵素認識配列の進化等などのテーマを数理モデルをもとに研究しています。